プロ(職人)から見た、「こんな施主は嫌だ!」その4
職人と施主との付き合い方
戸建て住宅などを建設する上で、施主はとても偉い立場にあります。
工事を発注する側なので、当然受ける側はこの施主の指示やお願いを受け入れる必要があるでしょう。
どのようなことがあっても、基本的には施主の発言を優先することは当然であり、施主が納得する建物を建設し引き渡すことが最終的なゴールになるのです。こうしたゴールを目指す上で、職人にと施主との付き合い方はとても重要なポイントになってきます。職人と施主とが密接に打ち合わせを行い、職人側の提案などを施主がしっかり受け入れてくれるような関係を築いていくことこそが、スムーズな施工に繋がってくると言えます。
しかし、職人と施主との付き合い方は簡単な物ではないこともあります。施主によっては、無理難題なことを指示してくることもあります。
職人が感じる施主の起こす困った行動
職人が困ってしまう施主が起こす行動として、約束を守ってくれないということがあります。施主によっては自分は発注者という立場なんだから、どのような行動を取っても良いだろうという考えの人がいて、とくに打ち合わせの日時などをきちんと守ってくれない人がいることは事実です。
職人は施工で一番気になっているのは工期です。工期は契約時に決められますので、打ち合わせが遅れてしまうことで工期がどんどんと延びてしまうことがあります。打ち合わせの日時を施主が守ってくれないことで、工期が延びてしまい職人はとても困ってしまう状況になるということが良く起こります。
施主が発言することはできるだけ汲み取って施工に繋げるという考えを職人は持っていますが、その発言や行動が度が過ぎた状態になってしまうととても施工をし辛くなるのです。
良い建物を作るのは職人の腕だけではない
職人は常に自分に力を発揮し、良い建物を納品しようと考えています。
しかし、施主による行動によってはそれが難しい状態になることもあるのです。
例えば無理な値引きを迫ってくる施主については、その値引きを受け入れるしかない状況になってしまえば、良い建物ができる可能性が低くなります。
値引きにより職人の数を減らして施工するしかないという流れになってしまい、建物の品質に影響が出てしまう可能性があるからです。
職人が施主に求めることは、職人がスムーズに作業を進める環境をしっかり整えてくれることです。そのためには、当然しっかりとした施工費用も必要になります。
施主は当然偉い立場にありますが、その偉い立場を利用して無理難題なことを伝えてくるような状況になることは、職人自体のやる気を損ねてしまうことを理解しておくべきでしょう。